インタビュー03

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成人した天康くんが、
自分らしい活動や
自分らしい働き方を選び、
障害があっても
豊かに生きていける場所を。

天康くんは、高校を卒業後、ワーナーホームが運営する日中一時支援「てくてく」に、週に一度通っています。天康くんの笑顔には、人を引き寄せる力があって、施設の仲間やスタッフの人気者です。特に小さい子どもたちと遊ぶのが大好きな天康くん。YouTubeでアイドルの歌を聴くのもお気に入りです。

天康くんは、幼稚園の年少の時に、進行性の病気を発症しました。治療法がなく徐々に症状が重くなっていく中で、3回の手術を経験。パパとママは、不安と変化の中で、目まぐるしい日々を過ごしてきました。パパは、手術で天康くんの体にメスが入るのはつらかったけれど、そのかいあって、ここ数年症状が安定したことにはほっとしていると言います。

「家族一緒にいろいろな所に行きたい」という想いが強いご両親。歩けなくなった天康くんをパパが背負って、海や山へも積極的に遊びに行きました。症状が進行してからは、器具を持っての移動に制限があるため、最近は行ける場所が少なくなってしまったのが残念だそうです。

天康くんは、今、新しい取り組みをしています。ワーナーホームが運営するパン屋さんのパンを、市役所で販売する仕事に挑戦しているのです。スイッチという意思伝達装置を使って、お客様とコミュニケーションし、チラシを配ったりパンを販売します。役職はなんと「宣伝部長」!天康くんの持ち前の笑顔が人を呼び、販売実績は好調です。

天康くんがこのように人と関わる仕事ができることに、ママは驚きと喜びを感じています。ママは、天康くんが顔をくしゃくしゃにして笑う、その笑顔が大好きだと言います。二人でいるときは、ママが面白い話をして天康くんを笑わせるのがお決まりだそう。天康くんらしさを生かして、これからも活動の幅を増やしてほしいと思っています。

パパは、いろいろなことに興味を持つ天康くんに、家での生活だけではなく、外へ出て人とたくさん交流してほしいと思っています。成人後の天康くんに、親元から離れた場所で、成長できるチャンスをできるだけ与えたい、そして、天康くんらしさや今まで経験してきたことを生かして、豊かな生活を送ってほしいと願っています。

「すくすくハウス」が
天康くん家族にできること

  • 現状では、医療的ケア児や重度の障害のある子ども達は、高校卒業後の過ごし方に選択肢がありません。「すくすくハウス」は、通い過ごす場、学ぶ場、就労の場をつくり、障害があってもその人らしい豊かな青年期を支えます。
  • ショートステイは、ご家族一緒に、家族と離れて、友達と一緒に、遠くに行かなくても安心して泊まれる場所になります。
  • コミュニティスペースは、ゆったりと語り合ったり、情報交換をしたり、趣味の活動をしたり、地域の緩やかなつながりをつくります。

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