みなさまは、「医療的ケア児」という言葉をご存じでしょうか。
医療的ケア児とは、人工呼吸器や胃ろうを使用し、たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアとともに生きる子どもたちです。
近年、新生児医療の発達により、超未熟児や疾病をもつ子供が助けられるようになった反面、医療ケア児が増加し、医療的ケア児はここ10年で2倍に増加しました。
しかし、医療的ケア児を支える体制づくりが追い付いていません。
医療的ケア児にとって、成長や発達の機会を持つことは、生きていく上で大変重要です。
ご家族はたくさんの経験をしてほしいと願っています。しかし、利用できる施設は限られているのが現状です。一方で、家族(主に母親)は、24時間365日、慢性的な睡眠不足と疲労を背負っています。ある調査※で、介護者の「1日の平均睡眠時間」を調べたところ、医療依存度が高い子どもを持つ家庭では、およそ9割が6時間未満、かつ断続的な睡眠しかとれていないという結果が出ています。疲労と情報不足により孤立する家族を支える体制が必要です。
子どもたちはやがて成長し、学校を卒業した後の仕事や居場所を必要とします。しかし、医療的ケアを必要とする方が働ける場、通い過ごせる場はほとんどありません。
医療的ケアを必要とする子どもたちの育ちや、ご家族の子育てを支え、子どもたちの豊かな未来を築くために「すくすくハウス」設立プロジェクトは動き始めました。
※世田谷区内における「医療的ケアを要する障害児・者に関する実態調査(2015)」 社会福祉法人ワーナーホーム 柏拠点 統括施設長の大久保 夏樹です。
私たちワーナーホームは、1981年に千葉県柏市の小さな作業所から出発し、障害があってもその人らしく、住み慣れた地域で暮らし続けられるよう、障害児者と そのご家族の支援を積み重ねてきました。
必要な支援が必要な人に届くようにと願って続けてきた活動のなかで、今、最も大きな課題は、医療的ケアを必要とする子どもたちとそのご家族の支援、そして、
その子どもたちが大人になった時に必要となるサポートです。
「すくすくハウス」は、医療的ケア児の育ちとそのご家族を支え、幼少期から青年期まで安心して暮らし続けることのできる未来を創るための施設です。
医療的ケア児も、健常な子どもたちと同様に、お友達と遊ぶことが大好きです。すくすくハウスでは、専門家の看護のもと、友達と交流し成長や発達の機会を持つことができます。
通所施設だけでは行き届かない夜間の支援を整えることで、ご家族は日ごろの緊張から解放され、ぐっすり眠れる一晩を得ることができます。
そして、医療的ケアを必要とするみんなが安心して働けるコミュニティカフェを併設します。カフェには、接客や販売の仕事、提供する食事の材料となる農作物を作る仕事、広報の仕事など、みんながわくわくできる仕事が生まれます。医療的ケアに対応できるスタッフがサポートし、働きやすい環境を整えます。
しかし、そのための建設資金の調達が十分ではありません。ご賛同いただけるみなさまの力をお借りして、実現したいと思います。
ご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
医療的ケアを必要とする子どもも大人も
安心して泊まれる、遊べる、働ける、みんながほっとできる場所
それが「すくすくハウス」です。
住みなれたこのまちで
医療的ケア児の育ちを支え、
働き暮らせる未来をつくります。
「すくすくハウス」は、柏市における医療的ケア児者・重度心身障害者の課題解決に貢献する事業です。
すくすくハウスは、子ども達やご家族がの安心が詰まった施設です。
みんなが安心して暮らせる未来のために、皆様のご支援をよろしくお願いいたします。
医療的ケア対応「すくすくハウス」設立プロジェクトの運営者である社会福祉法人 ワーナーホームは、
1981年に千葉県柏市の小さな作業所から出発し、障害があってもその人らしく地域で暮らし続けられるよう、
約40年間、障害者とその家族の支援を積み重ねてきました。
現在、ワーナーホームは、千葉県大網白里市を中心に、柏市、千葉市、茂原市、山武市付近に大小40以上の事業所を展開し、
障害者の相談支援、日中活動支援、住居支援訪問による支援など、幅広い支援を提供しています。
私たちの法人名ワーナーホーム(WANA HOME)は、「We Are Not Alone=私たちは一人ではない、仲間がいる」という意味です。私たちは利用者と家族にとって、その重荷を共に背負う「第二の家族」でありたいとの思いで出発しました。
ワーナーホームの最初の施設「ホレブ寮」の玄関脇には定礎石が埋め込ま れており、「信望愛」と刻まれています。これが私たちの基本理念です。
精神障害者は病院での入院治療を終えた後、地域で生活していくこととなります。しかし精神障害という病気ゆえに生活上の問題を抱えたり、人間関係を上手に築くことが難しい場合があり、そのために社会から孤立していってしまうことがあります。その苦しみや辛さは本人だけのものではなく、家族にとっても同様です。
ワーナーホームでは本人や家族の苦しみや辛さに思いを馳せ、共に日々暮らし、その人らしく生きていける方法を一緒に考え、実現に向け支援していくことを目標にしています。
しかしながら病気は一進一退を繰り返し、昨日出来たことが今日は出来なくなってしまうことが少なくありません。そのような時、私たちは本人を信頼すること、愛することによって明日への希望を繋いでいきます。
一人ひとりに合った生活基盤を確立し、その人らしく生きていくための第一歩がワーナーホームです。